顔の茶色い斑点は、原因ごとに進み方が異なります。肝斑は日光とホルモンが重なり、ケアを止めると再び濃くなります。シミは日光が積み重なった部位の小さな点で、脂漏性角化症は皮膚そのものが増殖した部位です。ニキビのあとに残る茶色は、炎症が終わったあとに色が残ったものです。
3行まとめ
SPF 30以上を毎日塗り、汗をかいたら塗り直します。紫外線防御を抜くと色が再び濃くなります。
シミは点を狙い、肝斑・炎症の跡は強度を下げます。レーザーのあとに茶色が再び残ることがあります。
脂漏性角化症は色を抜く作業ではなく、凍らせるか、削るか、レーザーでその部位を取り除きます。
茶色い斑点はこのように分かれます
左右に広がるか、点のように離れているか、触ったときに盛り上がっているか、ニキビや傷の部位にできたかを先に確認します。日焼けの色と炎症のあとの茶色は、刺激が止まると薄くなることが多い一方、肝斑はその刺激が収まっても斑点が残る場合がよくあります。肝斑だけを深く見る場合は、肝斑の除去方法案内を続けてご覧いただけます。
| タイプ | できやすい理由 | 見た目 | 時間がたつと |
|---|---|---|---|
| 肝斑 | 日光、妊娠・経口避妊薬などのホルモン、体質 | 頬骨・額・口のまわりに左右へ広がる茶色 | 刺激が続くと再び濃くなる |
| シミ | 積み重なった日光 | 顔・手の甲・腕の境界がはっきりした小さな点 | その点は残り、紫外線防御で新しい点を減らす |
| 脂漏性角化症 | 年齢・体質、日光も関与 | 少し盛り上がった茶色の部位。顔・体幹 | 部位は残る。見た目が気になるときに取る |
| 炎症の跡 | ニキビ、傷、施術後の炎症 | 炎症があった形のままの茶色・灰青色 | 表の茶色は薄くなり、灰青色は長く残る |
触って平らな点と、少し盛り上がった部位は、同じレーザーでは扱いません。急速に大きくなる、出血する、形が変わる部位は、色を抜く前にその部位から組織をみます。
タイプごとに行うことが異なります
紫外線防御と刺激を減らすことは共通です。その次に手をつける部位が分かれます。ニキビが残っている場合は、色を狙う施術より先に炎症を止めます。
| タイプ | 先に行うこと | 施術で用いるもの |
|---|---|---|
| 肝斑 | 毎日の紫外線防御、処方クリーム | 弱く複数回。順番は肝斑案内で |
| シミ | 毎日の紫外線防御 | 点一つを狙うレーザー |
| 脂漏性角化症 | 形の確認 | 凍結・電気・レーザーで部位を除去 |
| 炎症の跡 | ニキビ・かきむしりを止める、紫外線防御 | 塗る美白。必要なときにレーザー |
※レーザー当日は紅斑・むくみが残ります。刺激が重なるとその部位に茶色が再び生じることがあるため、強度を上げて一度で終わらせません。
日光と刺激を先に減らします
色を再び濃くする刺激は日光です。ブロードスペクトラム表示のあるSPF 30以上を曇りの日にも塗り、汗をかく、またはタオルで拭き取られたときは塗り直します。帽子・日陰も併用します。毎日塗る習慣は日常の紫外線防御案内と夏の色素予防案内で続けてご覧いただけます。
ニキビを潰す、角質を強く押すとその部位に茶色が残ります。レチノール・酸の製品は狭い範囲で反応をみたうえで範囲を広げます。すでに色がある部位を手でこすりません。
レーザーはタイプを見て選びます
点のように離れているシミでは、短いパルスのピコトーニングと従来のスポットレーザーの両方で薄くなる反応が報告されています。スポットレーザーは当日に紅斑が残り、レーザーのあとに茶色が再び残る報告もあります。
肝斑は弱く複数回照射するレーザートーニングを薬・紫外線防御とあわせて用います。レーザーだけを受けると数か月以内に色が再び上がってくることが多く、強度と回数が積み重なると白い斑点が報告されます。流れはレーザートーニング案内とピコトーニングとレーザートーニングの比較でご覧いただけます。
炎症の跡は塗る薬を先に置き、レーザーはその次に加えます。レーザー自体が炎症になって色を再び残すことがあります。脂漏性角化症は色を狙う施術ではなく、部位を除去します。炎症が残っている、または最近のレーザーのあとに色がさらに濃くなった部位は、強度を上げる前にその反応から確認します。施術当日から紫外線防御を維持し、洗顔は刺激のない剤形にし、サウナと強い角質除去は先送りします。施術後の日光は施術後の紫外線防御案内を、共通の注意は施術の安全案内に従います。
今日の部位から確認する質問
カウンセリングに入る前に下の項目を順に確認しておくと、今日の斑点に手をつける順番が分かれます。
- □ この斑点は左右に広がりますか、点のように離れていますか?
- □ ニキビ・傷・施術の部位にできましたか?今も赤い、またはただれていますか?
- □ 触ったとき平らですか、少し盛り上がっていますか?
- □ 使っている日焼け止めと塗る薬、潰す・こする習慣を伝えましたか?
- □ 妊娠・経口避妊薬、最近のレーザーのあとに色がさらに濃くなったことはありますか?急速に大きくなる、出血した部位はありますか?
よくある質問
Q1. 施術するとどれくらい続きますか?
肝斑は日光・ホルモンが続くと再び濃くなります。シミはその点が薄くなったあと紫外線防御を維持すると新しい点を減らします。炎症の跡はニキビが繰り返されると色が再び残ります。
Q2. シミのレーザーは何回でよいですか?
シミは一回受けて反応をみたうえで、残るときにさらにもう一回行います。肝斑と炎症の跡は複数回に分けます。
Q3. 塗る薬とレーザーを一緒に使ってもよいですか?
肝斑は紫外線防御・薬を維持したままレーザーを加えます。炎症の跡はニキビ・刺激を先に止めたあとにレーザーを置きます。当日の刺激が重なるときは、薬を数日休む形で調整します。
Q4. 誰が先送りする必要がありますか?
炎症が残っている部位、最近のレーザーのあとに色がさらに濃くなった部位は、色を抜く作業を先送りします。妊娠・経口避妊薬は肝斑を濃くすることがあるため、あらかじめ知らせます。
Q5. 脂漏性角化症は必ず取らなければなりませんか?
見た目が気になるときに取る選択です。急速に大きくなる、出血する場合は、その部位から組織をみます。
結果・持続・適合の可否は、お一人おひとりの肌状態・年齢・生活習慣によって差があり、同じ結果をお約束することはできません。
施術には一時的な赤み・むくみなどの副反応が生じる可能性があり、禁忌事項がある場合もありますので、事前カウンセリングでご確認ください。
本記事は一般的な情報のご案内であり、個別の診療に代わるものではありません。ご自身の状態に合わせた診断・施術はカウンセリングでご確認ください。
根拠資料
- PMID 32644576 — 炎症後色素の教科書整理。確認範囲: NCBI Bookshelf本文。 Europe PMCに撤回・懸念表明の記録なし。著者の利益相反の開示なし。ニキビ・傷・施術後の茶色・灰青色、表の色は数か月から数年かけて薄くなり深い色は長く残る、紫外線防御と原因の炎症を先に置くという記述の根拠です。
- PMID 29431372 — 色素疾患の診断・管理の整理。確認範囲: 本文。 著者関連の財政開示なし。撤回・懸念表明の記録なし。肝斑・シミ・炎症の跡の部位・原因、シミは積み重なった日光、急速に変わるまたは出血する部位は組織をみるという記述の根拠です。
- PMID 35904706 — 肝斑の発生機序の文献検討。確認範囲: 抄録 + PMC本文。 研究費なし、著者の利益相反の開示なし。撤回・懸念表明の記録なし。日光・ホルモン・炎症・体質が重なった斑点であり、日焼けの色・炎症の跡と異なり刺激が収まっても残る場合が多いという記述の根拠です。
- PMID 33911703 — シミに短いパルスレーザーとQスイッチレーザーを一回ずつ比較した試験。確認範囲: 抄録 + PMC識別。 著者の利益相反の開示なし。撤回・懸念表明の記録なし。どちらも点が薄くなり、レーザー後に茶色が残る報告がありました。本文はその範囲だけを用いました。
- PMID 36892019 — 脂漏性角化症の文献検討。確認範囲: 抄録。 撤回・懸念表明の記録なし。害のない部位であり年齢・体質・日光が関与し、見た目が気になるときに凍結・電気・レーザーで取るという記述の根拠です。
- PMID 20725554 — 炎症後色素の文献検討。確認範囲: 抄録 + PMC本文。 撤回・懸念表明の記録なし。責任著者が複数の製薬会社の顧問・講演・研究を開示しています。本文はブロードスペクトラムの日焼け止めSPF 30を毎日使うという生活上の推奨と、施術を強くすると色が再び濃くなり得るという注意だけを用いました。
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出典
現在の状態に合う施術相談
現在の健康状態と過去の施術歴を確認したうえで、検討可能な選択肢と限界をご案内します。



